竹林からの、めぐるめぐみ

森から食卓へ。5月の記録

3月から5月にかけて、皆さんの食卓にも旬の筍がのぼる機会が多かったのではないでしょうか。坂元の森にも孟宗竹と真竹の竹林があり、筍掘りと、下茹でしてご近所の方々などでお裾分けをお配りするのは、毎年、この季節の年中行事になっています。筍掘りでは、森に自生するセリや山椒も一緒に収穫します。


竹で編んだ背負子は、国産の手仕事の品。岩沼市の神社のお祭りで、30年前に購入したもので、今でも丈夫。重宝しています。
足元の筍を探しながら、ヤマツツジの見事さにも目を奪われます。


収穫した筍は、そのまま持ち帰らないで、軽トラの荷台で外皮をむきます。
皮は、そのまま、土を豊かにしてくれるように、森に戻しておきます。

皮をむいて持ち帰った筍は、二つに割って外のかまどで15分茹でています。真竹の筍は特に、掘ってすぐの場合、米糠などを使っての灰汁抜きも必要ないくらい、茹でるそばから、とうもろこしのような甘い香りがしてきます。

旬の食材とあわせて食卓へ。下の写真は、鯛のあら、セリ、たけのこでつくるお汁です。鯛は良い味が出るので、味付けは砂糖と塩、最後に少々の醤油だけです。

そして、その日のうちにお裾分け。高齢な方だけのご家庭など、とても喜んでくださいます。

背負子、籠、ざる、箸、畑の支柱など、暮らしの中でさまざまに活用できて、その若芽を筍として美味しくいただくことができる、竹。あらためて竹のめぐみに感謝して、また来年の春も楽しみに待ちたいものですね。
(もりのわ編集部)