柴田町成田の里山に
2023年4月竣工
「さとのえ」
成田プロジェクトのこと
坂元植林の家では、創業110年を迎えた2018年に、時代の変化や、家づくりや暮らしのあり方などを取り巻くさまざまな社会の状況などに向き合いながら、新たなモデルハウスの開発のための「地域の自然と人間の生活との関係に関する調査〜成田プロジェクト」をスタートさせました。坂元の森がある柴田町成田地区を主な対象に、坂元植林の家らしい「いつも・いつまでも自然とつながる暮らし方」を具現化していくために、地域の地理的な特徴、建築、生態系、民俗史など多様な視点から、建築家の山田貴宏さん、環境デザイナーの廣瀬俊介さんと調査を行い、その成果を「さとのえ」の建物や敷地利用の設計に反映し、住まう人と地域や自然との関係性を結びなおします。
-
① 深い軒下
暮らしの中の様々なシーンで活用でき、建物にかかる雨を減らし、建物を長持ちさせます。
-
② 北側の縁側
山や畑の風景を楽しみ、夏は、大きな開口部で心地よい風が南側の縁側へと通ります。
-
③ 土間のキッチン&ダイニング
庭や畑との行き来を考慮した心地よい家族の団欒のスペース。
-
④ 縁側
冬の晴天の日の昼間へ、暖を取り込み、夜や間仕切りを締め暖かさを維持します。間仕切りを開けると和室・リビング・縁側が繋がり空間を広く使えます。
-
⑤ エネルギー棟
薪や太陽熱を利用して自家使用の電気やお湯を賄います。
-
⑥ 小屋
屋外での簡単な調理に。また、屋外や庭で使うものの収納に。
自然とつながり、自然とともにある暮らしは、私たちが暮らす地域のことをよく知ることから。「さとのえ」の建物や敷地利用の設計に生かした調査を、少しずつ皆さまへ共有していきます。
坂元植林の家ウェブマガジン「もりのわ」で連載開始廣瀬ゼミ|風土とともにある地域の話
「さとのえ」づくりは、建物の建築と、敷地の環境整備のプロセスを、ワークショップの開催を通して、皆さまと分かちあいます。写真は、2021年6月に開催したワークショップ「土壁のつちづくり体験」の様子。敷地内で取れた粘土、深井戸の水、目の前の畑の稲藁を用いてつちづくりを行いました。これからも、さまざまな体験の企画を予定しています。ワークショップや見学会のご案内は、こちらでご確認ください。
お知らせ/ブログ