柴田町
槻木駅西モデルハウス
森づくりから始まる 坂元植林の家
都市部でもまちなかでも、住まう人と自然や地域との良好な関係性を結び直します
持続可能な地域づくりとともに、お客さまが自然とつながるすこやかな暮らしを実現できるよう、坂元植林の家では、循環型の思想で設計を行う建築家の山田貴宏さんをアドバイザーに迎え、設計思想のベースにパーマカルチャー(詳しくは、こちら)の考え方を取り入れています。
パーマカルチャーという人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくためのデザイン手法をこの地域に落とし込むために、山田さんや専門地域調査士で環境デザイナーの廣瀬俊介さんと協働し、柴田町の歴史・風土、自然環境と、人の生活との関係史を調べる「槻木地区/成田地区 風土調査プロジェクト」を行い、調査でわかったことを、プランづくりやデザインに細やかに生かしています。
「地域との共生」「自然との共生」を理念に掲げる坂元植林の家では、
家づくりにおいて、その理念を支える7つの指針を定め、
お客さまの、地域とつながり自然とつながる健やかな暮らしづくりをサポートします。
ここでは、「家づくりの5つの柱」など、私たちが大切にしている指針をお伝えします。
-
地域の森を守る
1908年の創業以前から、先人たちが守り育ててきた森を、家づくりに活用しながら次世代に引き継ぎ、地域の自然を守ります。
-
自社の一貫体制
林業~製材~建築~アフターメンテナンス~賃貸・売買と、家づくり・暮らし・次世代への継承まですべてを自社で一貫して対応いたします。
-
地域の手仕事、
技術を次世代へ森づくりも家づくりも、すべての礎は職人の技術。師匠から弟子へ、地域で紡がれてきた技を次世代へ伝えます。
-
地域性を大切に
家具や造園など地域の作り手たちと恊働し、庭づくりには地域の植物を。
-
自然とつながる設計思想
生態系の循環に学ぶデザインを取り入れ、自然とつながる暮らしを考えます。
-
風土に根ざす
地域の歴史や自然環境と人間の生活史に留意したプランニングを行います。
-
家づくりの5つの柱
- 自社の森で育てた木材の活用
- “木の家”として
- 「外」との関係性のデザイン
- 融通無碍で、おおらかな空間づかい
- 住まいの基本性能の充実
自然環境
「坂元植林の家 槻木地区風土調査」より
調査からわかること
①市街地に残る緑地は、比較的古くから住み継がれる家屋を取り巻くイグネ(居久根:屋敷林)や寺社境内、公園などわずか。
②市街地の周囲の低地には水田・畑地が広がり、川が流れ、果樹園や竹林、木材生産林や薪炭林跡がある丘が低地を取り巻き、「まちのえ」から丘の縁までの距離は3〜4kmです。
庭・外構デザインに活かす考え
自然が残る丘陵地からは、市街地にわずかに残る緑地を伝いながら、鳥や虫、小動物が「まちのえ」に立ち寄ることができます。その環境を整えることで、住まいの庭は、生き物の暮らしの場にもなります。
調査からわかること
①市街地とその周りの低地を取り囲む丘陵地には、豊かな植生と生態系が確認されます。
②確認した樹木は、クリ、コナラ、カスミザクラ、ウワズミザクラ、ハウチワカエデ、エゴノキ、オニグルミ、ヤマグワ、ミヤマガマズミ、クヌギ、カシワ、トチノキ、ホオノキなど。
庭・外構デザインに活かす考え
この地域で命をつないできた植物は、地域の環境に長い年月をかけて適応してきた遺伝子を持ちます。遠く離れた地域で栽培されたものを買うのではなく、近くの野山で採取して植えることが、地域の植生や生態系を守ることにつながります。
庭・外構
-
❶ 菜園とコンポスト
生ごみを落ち葉と一緒にコンポストで堆肥にして庭の菜園に再利用します。家族みんなでできる楽しい作業です。
-
❷ お隣への心配り
隣家の庭や菜園に射す光をさえぎらないように、敷地ぎりぎりに高い木を植えるようなことは控えます。
-
❸ 日陰をもたらす木々
夏は葉を茂らせ日陰をつくり気温と湿度をコントロール。秋には紅葉し、葉を落として光を室内に迎え入れます。
-
❹ 車の脇に植える低木
駐車場の脇には低木を植え、車の排気ガスが拡がるのを防ぎます。緑ごしに、車が庭になじんで見える効果も。
-
❺ 地域の植物を植える
外来種ではなく地域の生態系をなりたたせる植物を植え、小さな生き物も人もここに住み続けられるように。
-
❻ 地域の石を使う
アプローチには、地域の大地をかたちづくる小石を混ぜ込みます。近くにあるものの利用は、低炭素化に貢献も。
-
❼ 雨水を地下へ
舗装は最小限にして小石を敷く敷地に降った雨を地下に浸透させ、急激な河川の増水を防ぐのに一役買います。
-
❽ 雨水を利用する
タンクに雨水を貯め、庭木や菜園の水やりや掃除に。緊急時の生活用水確保や洪水などの減災にも貢献できます。
- 監修
- 廣瀬俊介(風土形成事務所)
- 施工
- よっちゃんの庭工房(株式会社 庭一)
間取り
-
❶ 風と光の通り道
北隣の公園の緑をのぞむ窓と、前庭に向けて開いた窓で、リビングに、心地よい風と光の通り道が生まれます。
-
❷ 動きやすい導線
行き止まりがない間取りで無駄な移動が減り、家族との会話も途切らせることなく家事を進めることができます。
-
❸ おおらかに使うリビング
家具で空間を仕切る、小上がりを作り客間にするなど、使い方は無限大。家族の成長に合わせた工夫もできます。
-
❹ ソトとつながる濡れ縁
庭で遊ぶ子どもや、菜園で作業する家族、ちょっと立ち寄ってくれた友人とも、ここでコミュニケーションを。
-
❺ 暮らしに活きる下屋と土間
外の下屋空間から連続した建物内の内土間パントリー。アウトドア用品や遊び道具、土がついた野菜の保管にも。
-
❻ 自由自在な間仕切り
子どもが小さいうちは広く使って、成長に応じて個室に。巣立ったらまた広々と。そんな使い方ができる構造です。
-
❼ いろんな用途で
プライベートな家事空間の一角に光が入る空間を。アイロン掛けや菜園のハーブをドライにする干し場などにも。
-
❽ 2階の窓には欄干を
ベランダほどの大きさはなくてもミニマムな木製の欄干をつくり2階でもソトへ気持ちよく繋がることができます。
- 設計
- 山田貴宏(ビオフォルム環境デザイン室)
- 家具
- ワタナベケイタ(tripinterior)
暮らし
「まちのえ」設計データ
-
構造について
基礎:ベタ基礎でミニマムな立ち上がり。壁:面材によるソリッドな構成。柱:外周部は120×150の平角材として真壁と断熱層120mmを両立。床:45mmの杉厚板の直貼り仕上げ。梁組:2階床組露し、木組らしさを表現。将来ロフトも可能な架構です。
-
内装の原則
壁:漆喰仕上げ、環境に配慮した壁紙、杉板貼りで対応。床・天井:杉材の露し。
-
外装の原則
屋根:ガルバリウム鋼板葺きまたは和瓦。外壁:杉板貼りとクリア塗装または漆喰左官仕上げ等。木製の欄干などもオプション可。
-
断熱の原則
外周部は120mm厚のセルロースファイバー。屋根は2重に、垂木の間にフェノール樹脂系100mm。次世代省エネ基準以上を達成(槻木駅西「まちのえ」Ua値0.61)。HEAT20:G1、G2レベル対応可。サッシグレードアップ、障子などによる温熱性能UPが可。数値だけにとらわれない快適性の多様な観点からの評価を重視します。
-
オプション仕様
設備:太陽光発電、太陽熱集熱装置、太陽熱温水器など。照明器具、水回り設備類はご提案にて。サッシ:高性能サッシ、木製サッシ類、障子、断熱ブラインド。そのほか、家具・建具・内外装などご要望により各種ご提案を致します。