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背割り

こんにちは、木材課の三浦です。
久しぶりのブログになりますがよろしくお願いします。
大黒柱伐採式でS様とO様の大黒柱原木が先日入荷し、その日のうちに製材しました。
今回のタイトルは「背割り」ですが、おそらくほとんどの方は聞いたことの無い言葉だと思います。
「背割り」とは、主に化粧の柱や大黒柱などの表面に、鋸(のこぎり)で事前に挽き目を入れることです。
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目的は、背割れ面に割れを集中させて、そのほかの面に出来るだけ割れがいかないようにすることです。
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背割りは上の写真のような丸鋸(まるのこ)で刃物を少しずつ出していき3~4回繰り返して挽いていきます。
大きさがわかるように手前に携帯電話を置いてみました。
今回の大黒柱は1尺1寸角(33㎝x33㎝)の大物のため、刃の出し方を、1回目5㎝、2回目10㎝、3回目13㎝、4回目16㎝と、4回でようやく大黒柱の中心近くまで到達しました。
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背割れは、このように年輪の中心(芯付近)までの深さが必要です。
次にのこぎりの通り道の清掃です。
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エアーコンプレッサーで挽き目の中のおがくずを取り除きます。
おがくずが残っていると乾燥状態に悪影響があるからです。
より良く乾燥させるためにおがくずを取り除きます。
次に割れ止めです。
木工用ボンドを使い表面を割れにくくする処理を施します。
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ボンドは薄い鉄板で平らに伸ばします。
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これで完成です。
今回は大黒柱1尺角が1本と7寸角が1本の計2本の背割り処理を行いました。
さて、この後は、遠赤外線低温乾燥機に入庫して、約1カ月間乾燥させます。
この続きはまたご報告いたしますので、楽しみにしていてください。