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山形エコハウス

今年は、梅雨明けが遅くなると言う予報もあいますが、皆さん如何お過ごしでしょうか。
先日、山形市にある東北芸術工科大学の敷地にある「山形エコハウス」を見学してきました。
梅雨の中休みで、天気も良かったですが、山形の夏らしい高温多湿状態でした。
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「山形エコハウス」は、地球温暖化をストップするために、CO2を大量に排出する住宅を如何に減らすかをテーマのもと、優れた断熱性能と高い気密を目指した住宅でした。
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その為には
1・木の家をつくる。
2・住宅を省エネルギー化する。
3・自然のエネルギー(再生可能なエネルギー)を使う。
の3つが必要です。

1・木の家をつくる。
日本人は、かつて森を利用しながら生活をしてきた民族です。木は大気中のCO2(二酸化炭素)を吸収し、O2(酸素)を排出する、いわゆる「光合成」を繰り返しC(炭素)を固定化しています。木は、太陽の恵み(エネルギー)が生み出した材料。
その恵みを使って家をつくることは持続可能な未来を可能にします。
その訳は、木を切った後にまた木を植えて育てることで光合成を続けることになります。
また、ある程度大きく育った木、特にスギやヒノキなどの針葉樹はCO2の吸収が鈍ってきます。
そこで、大きくなった木を伐り、新たに苗木を植えることで“更新”つまり持続可能なサイクルが生み出されてくると言うことです。
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2・住宅を省エネルギー化する。
従来の文化的な住宅は、暖房や冷房をすることで快適な住環境をよくして来ました。
その結果が、地球温暖化が進むなど危機的な状況に進みつつあります。
省エネルギー化とは、壁や屋根、床、窓ガラスなど断熱を強化し、すきま風や換気することによる熱ロスを減らすこと。
つまり、Q値(熱損失係数)などの環境性能を改善することで光熱費を抑える=省エネを進めることです。
Q値とは、建物の全ての部分からどのくらいの熱量が出ていくのかの性能を表す数値です。
Q値は、少なければ少ないほど良い数値です。
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3・自然のエネルギーをつかう。
太陽のエネルギーを使い、電気やお湯をつくること。
また、木材を粉砕し固形状にしたペレット(ペットフードみたいな形状)と呼ばれる燃料を燃やして暖房にします。俗に言う「バイオマス燃料」です。
太陽のエネルギー、木のエネルギーを使うことが自然のエネルギーを使うと言うことです。
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以上、3つのテーマを考えて作った建物が「山形エコハウス」です。
ちょっと、難しい話をしましたが体で感じることが何と言っても一番ですね。
見学に伺った時間は午後1時30分。
一番日差しが厳しい時間帯で外気は32℃以上でしたが室内は27℃。一見5℃しか違わない様に思いますが体感的には格段の差を感じました。
2階が事務所になっていて天窓があり、解放状態にしてあり“煙突効果”を利用したプランとなっていて、とても風通しが良く体感的に心地よく感じられました。
内外装ともに、地元山形市の材料をふんだんに使ったところなどは納得でした。
地元のものを、地元で使う・消費すること・・・私たちも実践していることです。
まさに、“地域との共生”ですね。
今回、見学した「山形エコハウス」は、今後私たちが考えなければならない住宅のひとつだと感じました。
ハードルは、高いですが理想に向かって邁進してきたいと思っています。