昨年の秋ですが、さとのえの北側斜面一帯を、
スタッフ皆さんに協力いただきながら、セイタカアワダチソウの除草作業を行いました。
セイタカアワダチソウ?
なにそれ?
という方もいらっしゃるかと思いますが、
秋になると黄色い花を咲かせ、道路沿いや耕作されていない畑などで一面に広がるあの花です。
セイタカアワダチソウは北米原産の外来植物で、他の植物の生育を阻害する【アレロパシー】という作用があります。
その作用によって、そのあたり一面がセイタカアワダチソウにあふれてしまうことがあります。
セイタカアワダチソウが繁茂しすぎると、他の植物が育つことができず、
それら他の植物の生息域を奪ってしまうことにもなり、
それら他の植物を、巣の材料や餌にしている様々な生き物が生きにくくなってしまうことが考えられます。
個人の感想ですが、セイタカアワダチソウが密生している様子は、日本の風景にはそぐわないように思います。
秋になると、車で出かけていて、高速道路の路肩やあちこちなど、どこにいってもセイタカアワダチソウが目についてしまい、
ちょっと残念な気持ちになります。
セイタカアワダチソウ自体が悪者ではないのですが、何とも困ったものです。
調べてみると、さとのえの北斜面には、
セイタカアワダチソウ以外にも、、ヒメムカシヨモギ、ハルジオン、ヒメジョオン、アメリカセンダングサ、アレチヌスビトハギ
など、たくさんの外来種が侵入していました。
その土地ごとの気候風土にあった植物や生き物によって、それぞれの土地がそれぞれの土地らしい風景をもち、
それぞれの土地から得られる様々な資源があり、それがひいてはそこで暮らす人々の糧となり、
文化の土台となり、その土地土地のおもしろさ、豊かさが生まれるのだと思います。
さとのえでも、この土地で生まれるさまざまな命が、
なるべくたくさん、なるべく多様に、より豊かになるよう、
ここで、さとのえを運営していこうという私たちは、
手間暇をかけていこうと思います。
その方法の一つとして、
外来植物には悪いけれど、
除草をさせてもらうことにしました。
↑
除草を行う前。
セイタカアワダチソウが行く手を阻んでいます。
↑
除草後。
なんと!30メートル先まで見渡せるようになりました!
除草の作業中に、たくさんの生き物を見つけました。
アカスジキンカメムシの終齢幼虫
こちらのブログに詳しいのですが、
https://www.nature-engineer.com/entry/2019/01/26/080000?fbclid=IwAR3Jyv6k9xs0lzCIj_PpoLa89mON8rL5vks9JU6b3vxwX5XCDO4YzS5z0CM
歩く宝石と呼ばれているそうです。
たぶん、フヨウの花が咲いていました。
今度、葉を見れば、フヨウか、タチアオイかムクゲか、見分けがつくかもしれません。
これが、恐ろしい「アレチウリ」。
すさまじい数の種子と、ものすごいとげが襲ってきます。
アレチウリが増えてしまうと、その近くではなかなか活動できなくなってしまいます。
これら、さとのえの敷地調査や計画には、
風土形成事務所の廣瀬さまに指導いただいております。
いつも熱心に、心から丁寧に作業、ご指導いただいており、大変感謝しております。
↓↓↓廣瀬さまが活動を紹介されているwebサイトです。
http://shunsukehirose.blogspot.com/
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里山での新拠点整備 さとのえ2
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里山での新拠点整備 さとのえ5 竹割りワークショップ
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