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木材のキセキ

暑い毎日いかがお過ごしでしょうか。
今日は、たまに起きる木材の奇跡について。

今回はヒノキの原木1820mm材(1m82cmの長さの材料)について。

これがスギですと、床の下地などに使われる合板の材料として利用しやすい素材ですが、ヒノキの場合、合板などに加工する事がほとんど無いため、使い道に困ってしまう材料です。

↑在庫されていた1820mmのヒノキ材

製材されるとすれば、ウットデッキ用として製材されることが大半。その場合も3m~4mの長さで製材します。今回のように1820mmと素材が短いため、使いどころの難しい素材となり中々世間に出回りません。

在庫は、乾燥してから3年~5年経過しておりました。節の有り無しを見極めるなどの選別を行い、時には梱包し、発注時に運び出しやすいようにまとめたり、配置移動など行い出荷の準備をしてきました。
それでも、現場からのオーダーがなければ使っていただくこともできません。

そんな中、とうとう注文が入り、少しでも現場で使いやすいよう、寸法通りのサイズにカットしなおし、節をパテで埋める仕上げ処理を施し、手間のかかる小口の面取り(角をカンナなどで落とすこと)を行いめでたく出荷となりました。
その作業を行う中、続けざまにヒノキのウッドデッキ材の注文が殺到し、苦戦していた在庫が完売となりました。
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↑節のパテ埋め処理後


↑面取り後の小口

使われにくい材料でも、過剰在庫を整理したり処分しようとしていると、不思議なことに翌日注文が入るような、キセキが時に起こるのです。